2010年5月20日木曜日

電波女と青春男 4/入間人間

電波女と青春男〈4〉 (電撃文庫)電波女と青春男〈4〉 (電撃文庫)
ブリキ

アスキーメディアワークス 2010-03
売り上げランキング : 2621

Amazonで詳しく見る by G-Tools



エリオが電波を受信する前って、どんな感じだったんだろうなぁ、というお話。
 電波女になる前のエリオは、それでも宇宙を追っかける少女だった。布団のかわりに、赤いランドセルを背負っていたんだってさ。
 リューシさんと前川さんは、俺に出会う前に、なんと淡い初恋を経験しちゃったりしてた。その結末は、ほろ苦い青春の味……だったりするのかな、やっぱり(すごく気になるけど訊けないし)。
 そして俺は、エリオと同居しているにもかかわらず、意を決してエロ本購入大作戦を決行して!? 
 うー、俺たちの恥ずかしい過去を綴った短編集登場、らしい。
電撃文庫オフィシャルページより引用 

主要登場人物のうち学生たちの本編より少し前を描いた短編集。みんな青春してんなー
最後1話を除いて、もの凄く綺麗な青春で、とってもキラキラしていた。ただ最後のお話でいろいろな意味でぶち壊し。大好きだけどさ-。しかしそれは仕方が無いことなのです。真君も男の子だもん。


リュウシさんの高校1年の春休みの出来事「家出基地」
この町の宇宙人さんはみんなイケメンキラキラ粒子なんかね。
真と出会う前からリュウシさんはリュウシさんなんだぁと実感。確かに天然だ。
入間作品には珍しく、あまり捻たところの無いキャラだけに、入間節とはちょっと相性悪かったかなぁ。まっすぐすぎてちょっと他の話から浮いてる感じを受けた。ただリュウシさんはとってもカワイイと思います。だれだよ振ったやつ

中3の初夏の髪を金に染めた前川さんのお話「初恋を見下ろして」
前川さんは前川さんなんだけど、ニヤニヤ顔の前川さんとはちょっと違う、センチメンタルな年頃の前川さん。
他人からいくら羨ましいと言われたって、本人にとってはそれはコンプレックスでしかない、そういうのって凄い萌える。かぐや姫もそのあだ名をつけられることをじつはちょっとコンプレックスを感じたことがあって、前川さんにちょっかい出していたんじゃないかなぁ、とか深読み。
こういうこういう想いを気持ちよく乗り切って、次に目を向けるってすごい清々してく、気持ちいい。とても好きな話。

まだ明るく活発だった頃の小学生エリオが宇宙に更に興味を向けるお話「空への明日」
女々さんがとってもいいお母さんだった。大供じゃない。どうしたらああなるんだろか
イジメを受けるけど、女々さんに迷惑をかけないように、と考えるエリオがとても可愛らしい。宇宙へ行くという目標がはっきりとしてるし、それ以外のことは雑事として流せるだけの、気持ちの高ぶりもあったのかな。
おっさんとの交流も、運動会でのあの柏木へのあの仕返しの仕方もエリオがしっかりした子供だったことを見れた。それだけになぜスマキンにならなければならなかったのかがとっても気になる。
言葉のチョイスが凄く良かった思うお話。

真の引越し前の初恋とさよならしたお話「僕と彼女の月の距離」
ロマンチックで、ともすれば背中が痒くなりそうなほど甘々な言葉がいっぱい。
青春は甘々なぐらいでいいんだよ。ましてや中学生で恋愛の苦汁なんていらないでしょう
真の青春ポイントの原点というか、元ネタというか、それ以前は枯れていたといっても良いほど、本編とは違った生活・考え方をしていたんだね。
入間さんはやっぱりロマンチストなんかね。ここまで甘々な言葉を告白じゃなく、初恋を乗り越えるための言葉として使うとか、告白のときはどんな甘い言葉をだすのだろうか。
これをはける真がハーレムの中心にいるのは納得だなぁw
あと、星中さんのタイツ最高です。

真エロに目覚める。「E.R.O」
青春と性欲は切り離せないので仕方が無いよ。
しかし、あそこでかいにで買いに行ける真の度胸に憧れる。普通できないよ。知り合いがいるとか、そのうえ女の子ですよ。
前4編とあまりにも雰囲気が違うけど、これはこれで青春だよね。
知り合いが浮かんできて、どうにもならないってのか実感ないな。そもそも罪悪感が湧くほどの、知り合いと呼べる女性がいないとかなんとか。

ブリキさんのイラスト凄くいいです。そろそろ表紙にエリオのコスプレをした女々さんがきそうなほどの存在感。

0 件のコメント:

コメントを投稿